戸建て投資にチャレンジ ~擁壁下の物件は危ない~

今回は戸建て物件にチャレンジしてみたお話です。

戸建ての魅力は、その賃貸付けの手堅さ(戸建て投資はライバル物件の数が少なく、供給過剰なワンルームアパート投資と真逆で賃貸需要が強いのです)と、ボロ家再生での高利回りにあります。

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前々から一度は挑戦してみたかったのですが、首都圏内ではなかなか利回りが出るような良い物件数は少ないです(そもそもの地価が高く、なかなか激安戸建てが出てこない)。以前問い合わせしていた業者さんから

  • 松戸市某駅から徒歩10分
  • 100㎡の土地に立つ戸建て
  • 築25年
  • 500万円
  • 2世帯住宅となっていて1,2階別の賃貸住宅としても提供可能

という、なかなか好条件の物件情報を頂いたので検討してみました。

 

利回りを試算してみる

 賃料・相場チェッカーを使用してまずは収入を試算してみます。

2世帯住宅として貸すよりも、1,2階をそれぞれ2DKのアパート部屋として出す方が明らかに賃料収入は上がりそうです。

幸い、この物件、1,2階でドアも電気設備、ガス、水道設備もすべて独立しており、アパートと構造的には変わりません。

各フロア50㎡の2DKということで、賃料は安く見積もっても5.5万円。年間収入は

5.5×2×12=132万円です。

手出し金額は、物件価格の500万円に、フルリフォームを400万円かけて実施して900万円。利回りは132/900=14.6%  松戸市内徒歩10分案件としてはなかなかの高利回りです!

ということで早速、現地確認してみることとします。ご紹介を頂いた業者さんに電話して内見の日程調整(まだ現地にオーナー様がお住まいとのことで、日程調整が必要なのでした)。心躍らせて訪問します。

 

 

物件の状態とリフォーム費用の確認

 こちらの業者さん、投資用物件の仲介がメインの業務ではなく、新築の戸建て建売やリフォームなどが中心業務ということで、是非こちらのリフォームも請け負いたいとのこと。これは願ったりかなったりなので、内見においてはリフォーム担当の方に同行頂きまして、リフォーム費用も試算してもらうこととします。購入後に、リフォーム費用が1000万円かかります!なんてなったら目論見が水の泡となりますので。。

 

いざ、内見すると、、さすがに500万円の価格で出てくるだけのことはあります。25年でこんな状態にどうやったらできるのよ。。という感じの荒れ果てぶりです。

  • ドアの建具は剥がれ掛け
  • 部屋からは独特のにおいあり
  • 壁も傷だらけ
  • 床は撓みあり
  • インターフォン、エアコンは故障

といった感じです。「きれいにお使いですね~」という定番のお世辞も到底口に出せる雰囲気はなく、黙々と部屋の状態チェックをします。。

リフォーム担当の方に「4,5百万円で何とかなります?」と囁くと、「見た目はあれですけど、思ったより土台はしっかりしているようなので何とかなりそうです。」と心強い返答が!安心して部屋を出ます。

さて、帰ろうかという段になって、仲介さんが「見て頂きたいものが。。」と言われます。

 

物件の後ろの擁壁が。。

 物件の後ろにある擁壁の前に連れていかれます。5メートルほどの擁壁下にあることには当然気づいていたのですが、コンクリートブロックで固められた擁壁であったので、まあ何とかなるだろうと思いこんでいたのですが、、案内された箇所には下の写真のようなクラックが。。

 

 う~ん。。だから安いのか~。。 とはいえ、土地値以下物件だし、十分な利回りもあるし、、数年後に擁壁崩壊して物件が壊れたとしても土地値で売れば損はしないんじゃないか、という思いもあり、気持ちは購入に傾きます。

 

擁壁について調査してみる(千葉県のがけ条例)

擁壁についての懸念をクリアにするために、ここは条例を調査してみることします。いろいろググってみると、千葉県にはがけ条例なるものがあるようです。

https://www.city.chiba.jp/toshi/kenchiku/shinsa/documents/280415gakejourei.pdf

 

  • がけ下に物件を建てる場合はがけの高さの2倍!!崖から離して建てる必要がある
  • それが難しい場合は鉄筋コンクリートなどの頑丈な建物とするか、土地の基礎を高くする

とあります。が、さすがにそれは無理。。ただ、

構造耐力上安全な擁壁が設置されている場合」は問題がない、とのこと。そのためには「建築基準法の工作物確認申請がされており、検査済証が交付されているもの」である必要があります。

25年前に家を建てられたということは当然、確認申請が通っているのだろうと思いつつも、念のため確認申請されていて問題なく再建築できるのかの確認を業者さんに依頼します。こういうリスク排除姿勢が大事ですね。高い買い物ですから。

 

調査結果

1週間後、市役所に行っての確認結果が来ました。が、、まさかの、、 確認申請なし。クラックの状況では新規申請も通せそうにないので、10メートル離して再建築してください!との結果が。。 ( ;∀;)

 

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10メートル離したら有効面積20㎡も残らないよ、と。。

ということで断念します。危ないところでした。初の戸建て投資(といいつつアパートでの賃貸募集予定でしたが)の目論見は泡と消えました。

皆さんも擁壁物件にはくれぐれもご注意ください。

 

でも、いつかは戸建て賃貸やりたいですね。自身の経験値アップにもなりそうですし。

ではでは。

 

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