タイ コンドミニアムの正しい買い方① ~リセールがお勧め~
今回はタイでのコンドミニアムの買い方(購入の流れ)について、解説したいと思います。大きく分けてプレビルド(新築青田刈り)とリセール(未入居、入居問わずありまます)がありますが、私はリセールお勧め派なので、リセールでの購入のお勧めのやり方について書いてみます。
なお、タイの不動産会社のHPは幾つもあり、そこで「購入の流れ」的な説明も多々あるかと思いますが、それらは「不動産会社さんがカモを捕らえる」流れになりがちです。ここでは、フラットに投資家&ユーザ目線でのお勧めの購入の流れについて書きたいと思います。
※タイの日系不動産会社が物件購入ツアーのような有料のツアーをよく企画していますが、お勧めしません。お金を払った以上は買わないと損、という気分になりさほど良い物件でなくてもつかんでしまう可能性が高いです。ましてや、普通に無料で案内してくれる不動産会社さんは山ほどあります。というかそれが当り前ですね。日本でもタイでも。
投資ならプレビルドよりリセール!
まずは、何故私がリセールをお勧めするのか書きます。
【建たないリスク】
プレビルド、確かに安く買えることは多いです。ただ、安く買えるのはそれだけリスクがあるからです。完成が数年遅れるなら可愛いもの。完成せずに虎の子のお金をドブに捨てることになることもよくあります。そういったリスク込みでの値段と考えてください。ギャンブル好きな方で大金をにつぎ込んで勝負したい、という方には向いているかもしれませんが。こうなると投資というよりも投機となります。
【時間のロス】
そして何より、不動産投資家にとって時間は貴重な財産です。プレビルドでは大事な現金を数年間利益を生まない状態で塩漬けすることになります。プレビルドで3年間500万バーツを塩漬けしてうまくいって600万バーツで売れたとしましょう。これはパッと見では大きな成功に見えるかもしれません。
でも500万バーツで買って、3年間6%で運用して、3年後に520万バーツで売れた(良い物件であれば値上がりは普通です)ら、520+500×18%=610万バーツです。しかもリスクを取らずに。どちらが投資家姿勢として正しいでしょうか?
【状態確認】
タイのコンドミニアムの仕上がりは千差万別です。ひどい仕上がりで、高い金額出してこれかよ~的なものになってしまったら目も当てられません。名前はあげませんが、私もジョムティエンで結構有名なプールリゾート風のコンドミニアムにAirbnbで泊まってみました(築2年くらいでした)。が、壁は結構ボロボロで仕上げも甘々でがっかりしたことを覚えています。直前にBASE Centralという有名なコンドミニアムに宿泊して満足していた落差を大いに感じたものです。プレビルドで買う場合はパンフレットのみで仕上がりを予測するしかないですが、期待通りとなるかはギャンブル的です。(有名デベロッパーの物件を選ぶことで多少リスクは下げられるとは思いますが)
日本の新築ワンルームマンションであれば、基本的にはまっとうな仕上がりになるかと思いますが、それを期待するのは完全にNGです。
その点リセールでは現物確認し、納得のいくものだけを買えばよいのです。リスクとして圧倒的な差があるのがおわかり頂けるかと思います。
【掘り出し物】
プレビルドの掘り出し物というのは基本的にありません。(あったらすぐにタイ人なり、コネクションがある人間が買ってしまいます)
ところが、リセールでは往々にして掘り出し物が出てきます。諸事情により(急遽の帰国をせざるを得なくなったとか、ルーブル暴落とか)売却を 急ぐ人の物件は安くなるものです。これは日本も同じです。ただ、日本では不動産売却の仕組みが出来上がっていることもあり、なかなか掘り出し物を捕まえるのは至難の業です(REINSという不動産会社共通のネットワークや楽待、健美家といった不動産サイトに載ると掘り出し物は一瞬で蒸発します)。
が、タイではその物件を持ち込まれた不動産会社がその身の回りで売ることになります。その輪にたまたま貴方がいればうまく捕まえることができるかもしれません。
ただ、この場合は焦らずに時間的な余裕を持つ必要があります。私も購入のために現地を訪れて不動産会社に購入希望条件を伝えてから待つこと3か月、よい物件の連絡が出るとすぐに購入を決断することで、割安に購入できました。
まずはエリア決め ~有名どころを選べ~
我々日本人が異国のコンドミニアムを(投資を視野に入れて)買うのであれば、場所はある程度厳選すべきです。いくら割安に思えてもマイナーなエリアの物件は危険です。ニーズの弱いエリアに対してあなたは融資付けできるでしょうか?また、出口(売却時)において、そのコンドミニアムを買ってくれる投資家を見つけられますでしょうか?
そういった意味では、さほどの努力なしで客を捕まえられるエリア。バンコクであればスクンビット周辺、パタヤであればセントラルパタヤ近辺が望ましいでしょう。パタヤのジョムティエンビーチであれば100万Bとかでも買えるかと思いますが、いくら安く買ってもおそらく安くしか売れないし、賃貸付けも困難になるのが必定です。
※ただ、投資を考慮せず、自分でゆっくりと暮らすためならよい選択肢かもしれません。静かで海も比較的きれいで悪くはないと思います。
不動産会社を回ってお気に入りのコンドミニアムを見つけよう
買いたい・住みたいエリアを決めたら(まあ決めずに後で決めても良いですが) 不動産会社をいくつか回ってみましょう。そして
- リセール物件を探している
- 有名で客付けに強いコンドミニアムを買いたい
- (エリアを決めていたら)希望エリアはどこそこ
- 予算額はいくらくらい
といった情報を伝えて、内見させてもらいましょう。大事なのは「急いでいるわけではないので、いま売り部屋がなくてもいいから良いコンドミニアムの共用部だけでも案内してほしい」という点を伝えることです。
面倒がって嫌がられるかもしれません。が、そういった不動産会社ではよい物件を購入するのは難しいのですぐに去りましょう。心配いりません、不動産会社は無数にあります。そしていくつかのコンドミニアムを回って自身のフィーリングに合うコンドミニアムを見つけましょう。
(もし時間的余裕があるのであれば、候補としたコンドミニアムにAirbnb等で宿泊してみることをお勧めします。宿泊しないとわからないことも多々ありますので。これもリセールの大きなメリットです)
相場観をつかむ
欲しいコンドミニアム(一つでも複数でも構いません)が決まったら、それらのコンドミニアムの相場(バーツ/㎡)を把握しましょう。下記が主な変動要素になります。
- 何階にあるのか
- 眺望(シービュー、シティビュー、プールビュー)はよいか
- 家具付きか
- 日当たり(暑いタイでは日本とは逆で南向きは嫌われます。北向きが最高とされています)
上記の条件の中でとりわけシービューであることは賃貸付けにおける優位点となりますので、重要です。やはり部屋から海を見たいという人は多いですから。
そして下記のようなサイトを使って、コンドミニアムごとの相場観を掴むとよいかと思います。似たような条件の部屋の販売価格から大よその相場を把握できるはずです。
相場を把握したら、その相場より安い相場の物件が出れば購入するから連絡してくれ、と伝えましょう。間違ってもその場で紹介されたモノから選ばないことです。その場で紹介されるものは基本的に売れ残りだと思いましょう。(例外的に良い物件があることもなくはないですが、それでも一旦は頭を冷やしてから決めることをお勧めします)
あとはよい物件の連絡をゆっくり待ちましょう。くれぐれも焦らないことです。
長くなってきましたので、物件の連絡が来て以降の進め方は、次回に続きます。
ではでは。