タイ コンドミニアムの正しい買い方③ ~決済、登記~
タイのコンドミニアム購入の最終編です。
前回、タイの自身の銀行口座への海外送金までを実施したので、その代金を以ての決済、登記となります。
登記方法の日本との違い
日本で(特に仲介での)不動産購入をされた方はわかると思いますが、日本では一般的には司法書士さんに立ち会って実施頂くのが一般的です。
- 買主、売主、それぞれの仲介不動産業者さん、司法書士さんが銀行に集合。
- 売主が買主の口座に決済代金を移動(振込の場合もあれば、窓口での引き出し→入金依頼のケースもあり)
- 買主の口座への入金が確認出来たら、司法書士さんに登記に必要な書類(売買契約書や登記関連書類)を渡して、司法書士さんがそれを預かってその足で法務局へ移動。その日のうちに移転登記申請。(融資があれば抵当権の抹消や設定もあわせて実施)
- 1,2週間すると登記が完了して登記簿が発行されてめでたく完了。
という感じです。お金を払ったのに所有権が移転しない、、ということのない担保は司法書士さんの権威に頼っているという感じですね。(司法書士さんがドロンしたりしたらどうなるんでしょうね??)
決済場所が銀行で、登記場所が法務局と分かれているため、それぞれのプロセスが同時に行われない原因となっているとも言えます。
で、タイではどうなるか?ですが、(すべてそうとは限りませんが私が体験したやり方では)タイでは司法書士さんなるものはいません。じゃあどうするのか?というと、土地局(日本での法務局の役割を果たします)に売主、買主の双方が行って、契約書を見せてその場で代金のやり取りをして、それを確認した土地局が移転登記をする、という流れになるんですね。司法書士さんの手数料も結構高い(日本では10~20万円が相場でしょうか)のでそれが節約できていい感じです。
ただ、銀行ではないので振込とかどうするの?(キャッシュだと数えるの超大変だし)という話なのですが、そこで出てくるのが小切手です!登記の前に銀行に行って決済代金相当の小切手を払い出してもらい、土地局ではそれを売主に渡すんですね。なかなか洗練されたやり方です。私も生まれてこの方、小切手を使ったのはタイでコンドミニアム購入した時だけです。いい経験になりました。なんか小切手を使うってお金持ちだけの特権と思っていたので、それを疑似体験出来て気持ちが良かったです。(^^♪
※でも土地局に行っている間に、裏で銀行預金を引き出して小切手が不渡りになったらどうするんでしょうね??小切手払い出し中は預金ロックの仕組みとかあるのかなぁ。。
まずは銀行へ
タイでの登記の 概要は上記に述べたとおりですが、その登記の流れとして、まずは銀行に行きます。外貨送金先の口座の銀行に行く形ですね。そしてそこで、以下の2つの書類をもらいます。
- 外貨送金証明書(コンドミニアム購入費用以上の金額)
- 小切手(決済残代金相当)
大事な書類なので、仲介さんに立ち会ってもらった方がいいですね。
あまり時間もかからずに発行してもらえるので、これをもらったらその日のうちに土地局に行って登記しに行きます。銀行は土日も空いていますが、土地局は平日だけなので気を付けましょう。
土地局での登記と、必要な書類、税金
銀行で必要書類をゲットしたら土地局へ移動です。パタヤでは北部ナクルアにあります。
外国人が不動産登記(取得)するにあたって必要な書類は下記となります。
- パスポート原本
- 売買契約書
- 銀行発行の小切手
- 銀行発行の送金証明書
これらを揃えたうえで、買主と売主が土地局に行って登記申請をすることになります。これはエージェントがいないとちょっと厳しいでしょう。あまり英語も通じませんし。
結構時間がかかるうえに、空いているのが平日のみで時間も割と早く終わってしまうので急ぎましょう。この際に下記費用を支払うことになります。
- 登記費用 物件価格の2%
- 収入印紙税 物件価格の0.5%
結構高いですね。売主、買主どちらが支払うかは交渉次第ですが、一般的には折半の模様です。私はエージェントが売主だったので、これらのコミコミ価格での購入となりまして追加の支払いはありませんでした。
日本では、登記費用は買主が支払いますので、売主負担が日本より大きいですね。
さらに、購入後5年以内の売却の場合は評価額の3.3%の特別事業税(日本のように儲けが出た場合にのみ払う譲渡所得税と異なり、儲かっていなくても物件価格に応じて払う必要があるのです。。)が発生します。諸費用の高さと特別事業税の存在のせいで、コンドミニアムの短期売買での儲けというのはタイでは非常に困難でしょう。あとエージェント手数料もかかりますし。じっくり保有を前提とすべきかと思います。
一連の登記作業が完了すれば晴れて登記簿が渡されることになります。なくすと大変なことになりそうなので大事に管理しましょう。これがあると追加の銀行口座開設なども容易になりますので、コピーを取っておくことをお勧めします。
購入後
無事、購入が終わったら、このあと家具の備え付けです。家具付きの物件もあるでしょうが、それでも細々した生活用品(お皿、鍋、タオル、シーツ等々)は買いそろえる必要があります。特に賃貸に出す場合はセンスが必要になりますので、インテリアコーディネーター等専門家にお願いした方が良いかもしれません。
(特に家具などは配送に時間がかかるので、トンボ帰りでの対応は難しいです。少し長めの休暇を取るか、エージェントにお任せする形になります。)
無事、家具等のセットアップが終われば、エージェント回りをして賃貸依頼をして完了、というところです。私の経験的にはインターネット回線も引くこともお勧めします。少々高くはついてしまいますが、空室よりは断然よいでしょう。
インターネット設置については、下記のエントリを参照してください。
エージェントですが、日本人向けだけだと極端に市場が狭くなるので、欧米人向け、中国人向けをターゲットとできるように複数の仲介会社さんを回った方が良いかと思います。結構大変ですけどね。
でもそれはそれで、結構楽しい経験になりますよ! 頑張ってください。